- No
- 316
- Date
- 2017.06.25 Sun
尾道(坂の町散歩と向島)
尾道2日目もいい天気になりました。
ホテルにスーツケースを預けて、もう少しお寺を回ってみようと線路向こうの山の方へ。

長い階段だなぁと思ったら、土堂小学校の入口でした。
子供たちは毎朝この階段を上って登校するわけですね。
足腰が丈夫になりそうです。

古寺めぐりコースの案内に沿って持光寺に向かう階段を上ります。
この辺りはもう入り組んだ路地か狭い階段しか道がありません。

道の途中にある二階井戸。
階段を下りなくても下にある井戸の水が使えるように、二階建てになっていました。
急勾配に建つ尾道の住宅地で水資源を利用するために工夫されていたんですね。

階段の下には線路があり、見慣れた黄色い電車が踏切を通過していきました。

持光寺の石造りの山門。
延命祈願のご利益があるお寺なので、延命門とも呼ばれます。

雨の季節にはきっと紫陽花がきれいに咲くのでしょう。
粘土を握って作るにぎり仏体験が人気のようです。

また案内に沿って路地へ。
こんな細い道や急な坂でも時々郵便配達の原付バイクが走っていたりして、よく走れるなあと感心しました。

歩いているとどんどん標高が高くなり、遠くまで見渡せるようになってきます。
買い物に出るにも急な階段を歩かなければならず大変そうですが、こんな風景を眺めながら暮らすのは気持ちがいいでしょうね。
昔ながらの民家もあれば、多少手を入れて若い夫婦が暮らしていると思われる家も時々見かけました。
空き家になって倒壊の危険があるため立入禁止の規制線が張られている家も。

次にたどり着いたのは光明寺。
どのお寺にも音声ガイドが用意されていて、ボタンを押すと説明が聞けるようになっています。

本堂から階段を下りたところに、蟠龍の松があります。
見に行くと庭掃除をしていた方が、この大きな松は樹齢400年で現在養生中であり、ようやく枝が再生してきたところだと説明。
その他、このお寺は村上水軍とゆかりがあり裕福だったためお上に寄進することで菊の御紋を飾っているとか、ここも1100年ぐらい経つから相当古いが千光寺の方がもう少し古く、でも尾道では浄土寺が最古であそこにはかなわないとか、色々な話をしてくれました。
その尾道愛もさることながら、生き字引のような豊富な知識に「あれはただの庭師じゃないな」と夫と密かにマークしたのでした(笑)

連日歩きどおしの上、急な坂と階段だらけで足腰が疲れますが、歩いていくと次々とお寺が出現し、寺社仏閣好きにはなかなか魅力的なロケーションです。
宝土寺を通り抜け、その先の天寧寺は昨日行ったのでいったん市街地に戻ることにしました。

猫がいればたわむれ、というより構ってもらい(笑)

強引に線路をくぐる階段に何度でも感嘆しつつ、商店街の方へ。

尾道本通り商店街でひときわ目立つ、どう見ても銭湯の建物。
リノベーションされてショップを併設したカフェになっています。
喉が渇いたので中に入ってみました。

さすが瀬戸内、甘夏や八朔やレモンのドリンクが充実しています。

夫は看板メニューでもあるウォータードリップのダッチコーヒーを。

私はレモンスカッシュをオーダーしました。
ガムシロップなしで、すっきり爽やか。

店内には銭湯の名残が。
敢えて残されているタイル張りの壁や鏡、体重計なんかがかわいいです。

一息ついて海岸通りへ。
「日本一短い船旅!」の看板があるフェリー乗り場から、対岸の向島に行ってみることにしました。
尾道と向島をつなぐフェリーは運営会社によって数箇所の乗り場がありますが、こちらは尾道汽船の乗り場です。

運賃は大人100円。
乗り込んでから船が動き出すと係員が集金に来ます。
自転車やバイク、車もそのまま乗り込むことができます。

乗ったと思ったらあっという間に向島に到着。
とても穏やかで揺れもない、3分程度の乗船でした。

桟橋の様子。
「人は歩道、車は」で終わっているのがちょっと気になります(笑)

対岸の尾道を振り返ると、千光寺山の全体が手に取るように見えました。
あの山を縦横に歩き回ったわけですね。

観光客の多い尾道に比べ、向島のこの辺りは何だか時が止まったようなのどかさです。
造船場のエリアとは違い、住宅地になっているようです。

フェリー乗り場のすぐ近くに、大林宣彦監督の「あした」のロケ地がありました。
残念ながら映画を観ていないのでよくわかっていませんが、実際のロケ地から移築したものだそうです。

本物のバス停かと思っていたら、これもロケセットの一部でした。

日差しが強いのでここで夫と涼んでいたら、近所に住んでいると思われるおじいさんが「どこから来たのかね」と夫に話しかけてきました。
「東京かね!わしは鹿児島出身じゃ。」
から始まり、80歳で孫が何人もいて、生前の父親が本当に偉大で・・・とどんどん話が展開(笑)
他愛もない話でしたが、何だか面白かったです。
そろそろ戻りますねと言ったら、「ああ、何もしてやれんかったなぁ」とポケットから取り出したみかんを1個くれました(笑)
話を聞いてくれそうに見えるのか、どうも尾道では年配の人にやたらと話しかけられる夫です。
(実際穏やかに話を聞きますけどね)

みかん(正確にはみかんに似た柑橘系の何か)を持って、尾道に戻るフェリーに乗り込みます。
数分おきに往復していますが、毎便それなりに乗客がいるので、やっぱり市民の足なんだなあと思いました。
朝晩は自転車に乗った学生の姿も多いようです。

往復200円の、日本一短い船旅でした。

海岸通りから駅前に出て、「尾道ラーメン たに」へ。
駅のすぐ隣なのでいつも混んでいますが、この時は待ちが2人ぐらいだったので割とすぐに座れました。
席はカウンターのみ、食券制で回転は速いです。

ほとんどの人が注文する尾道ラーメン。
魚介系だしに背脂入りの醤油スープで、私の好きな味でした。
調理場の上の壁には芸能人のサインがずらりと並んでいました。
一息ついて、時間もあったので再び坂道散歩に出かけます。

土堂小学校の横の坂道を上っていくと、途中から急な階段になりました。
ここまで来ると苦行のようですが(笑)
とりあえず気合いでてっぺんまで。

眺めはいいけれど、崖の上に立っているようで思わず足がすくみます。

ちょっとした路地の奥に映画のロケ地があったり。
尾道は色々な作品の舞台になりましたからね。

それにしても、この急階段。
年配の方とも何度かすれ違いましたが、急な坂を後ろ向きで一歩ずつ下りたり、荷物を持って息を切らしたり、本当に大変そうでした。
空き家が増えてしまうのも仕方ないかもしれません。
文化や景観を守りながら安全性と利便性を高められればいいのですが。

人が住まなくなった空き家を、ゲストハウスや店舗に改装したり文化発信の場に再利用したりする取り組みも進められているとのこと。
ガウディハウスと呼ばれるこの古い木造住宅は、現在修復中でした。
完成後は中に入ることもできるそうです。

散々歩いてONOMICHI U2に戻り、海沿いのベンチに座って一休みしました。
ちょうどよい日陰で潮風も心地よく、海はいつまでも見ていられます。
尾道は本当にいいところですね。

夕方、ホテルに預けた荷物を受け取り、新尾道駅から新幹線で広島に向かいました。
ホテルにスーツケースを預けて、もう少しお寺を回ってみようと線路向こうの山の方へ。

長い階段だなぁと思ったら、土堂小学校の入口でした。
子供たちは毎朝この階段を上って登校するわけですね。
足腰が丈夫になりそうです。

古寺めぐりコースの案内に沿って持光寺に向かう階段を上ります。
この辺りはもう入り組んだ路地か狭い階段しか道がありません。

道の途中にある二階井戸。
階段を下りなくても下にある井戸の水が使えるように、二階建てになっていました。
急勾配に建つ尾道の住宅地で水資源を利用するために工夫されていたんですね。

階段の下には線路があり、見慣れた黄色い電車が踏切を通過していきました。

持光寺の石造りの山門。
延命祈願のご利益があるお寺なので、延命門とも呼ばれます。

雨の季節にはきっと紫陽花がきれいに咲くのでしょう。
粘土を握って作るにぎり仏体験が人気のようです。

また案内に沿って路地へ。
こんな細い道や急な坂でも時々郵便配達の原付バイクが走っていたりして、よく走れるなあと感心しました。

歩いているとどんどん標高が高くなり、遠くまで見渡せるようになってきます。
買い物に出るにも急な階段を歩かなければならず大変そうですが、こんな風景を眺めながら暮らすのは気持ちがいいでしょうね。
昔ながらの民家もあれば、多少手を入れて若い夫婦が暮らしていると思われる家も時々見かけました。
空き家になって倒壊の危険があるため立入禁止の規制線が張られている家も。

次にたどり着いたのは光明寺。
どのお寺にも音声ガイドが用意されていて、ボタンを押すと説明が聞けるようになっています。

本堂から階段を下りたところに、蟠龍の松があります。
見に行くと庭掃除をしていた方が、この大きな松は樹齢400年で現在養生中であり、ようやく枝が再生してきたところだと説明。
その他、このお寺は村上水軍とゆかりがあり裕福だったためお上に寄進することで菊の御紋を飾っているとか、ここも1100年ぐらい経つから相当古いが千光寺の方がもう少し古く、でも尾道では浄土寺が最古であそこにはかなわないとか、色々な話をしてくれました。
その尾道愛もさることながら、生き字引のような豊富な知識に「あれはただの庭師じゃないな」と夫と密かにマークしたのでした(笑)

連日歩きどおしの上、急な坂と階段だらけで足腰が疲れますが、歩いていくと次々とお寺が出現し、寺社仏閣好きにはなかなか魅力的なロケーションです。
宝土寺を通り抜け、その先の天寧寺は昨日行ったのでいったん市街地に戻ることにしました。

猫がいればたわむれ、というより構ってもらい(笑)

強引に線路をくぐる階段に何度でも感嘆しつつ、商店街の方へ。

尾道本通り商店街でひときわ目立つ、どう見ても銭湯の建物。
リノベーションされてショップを併設したカフェになっています。
喉が渇いたので中に入ってみました。

さすが瀬戸内、甘夏や八朔やレモンのドリンクが充実しています。

夫は看板メニューでもあるウォータードリップのダッチコーヒーを。

私はレモンスカッシュをオーダーしました。
ガムシロップなしで、すっきり爽やか。

店内には銭湯の名残が。
敢えて残されているタイル張りの壁や鏡、体重計なんかがかわいいです。

一息ついて海岸通りへ。
「日本一短い船旅!」の看板があるフェリー乗り場から、対岸の向島に行ってみることにしました。
尾道と向島をつなぐフェリーは運営会社によって数箇所の乗り場がありますが、こちらは尾道汽船の乗り場です。

運賃は大人100円。
乗り込んでから船が動き出すと係員が集金に来ます。
自転車やバイク、車もそのまま乗り込むことができます。

乗ったと思ったらあっという間に向島に到着。
とても穏やかで揺れもない、3分程度の乗船でした。

桟橋の様子。
「人は歩道、車は」で終わっているのがちょっと気になります(笑)

対岸の尾道を振り返ると、千光寺山の全体が手に取るように見えました。
あの山を縦横に歩き回ったわけですね。

観光客の多い尾道に比べ、向島のこの辺りは何だか時が止まったようなのどかさです。
造船場のエリアとは違い、住宅地になっているようです。

フェリー乗り場のすぐ近くに、大林宣彦監督の「あした」のロケ地がありました。
残念ながら映画を観ていないのでよくわかっていませんが、実際のロケ地から移築したものだそうです。

本物のバス停かと思っていたら、これもロケセットの一部でした。

日差しが強いのでここで夫と涼んでいたら、近所に住んでいると思われるおじいさんが「どこから来たのかね」と夫に話しかけてきました。
「東京かね!わしは鹿児島出身じゃ。」
から始まり、80歳で孫が何人もいて、生前の父親が本当に偉大で・・・とどんどん話が展開(笑)
他愛もない話でしたが、何だか面白かったです。
そろそろ戻りますねと言ったら、「ああ、何もしてやれんかったなぁ」とポケットから取り出したみかんを1個くれました(笑)
話を聞いてくれそうに見えるのか、どうも尾道では年配の人にやたらと話しかけられる夫です。
(実際穏やかに話を聞きますけどね)

みかん(正確にはみかんに似た柑橘系の何か)を持って、尾道に戻るフェリーに乗り込みます。
数分おきに往復していますが、毎便それなりに乗客がいるので、やっぱり市民の足なんだなあと思いました。
朝晩は自転車に乗った学生の姿も多いようです。

往復200円の、日本一短い船旅でした。

海岸通りから駅前に出て、「尾道ラーメン たに」へ。
駅のすぐ隣なのでいつも混んでいますが、この時は待ちが2人ぐらいだったので割とすぐに座れました。
席はカウンターのみ、食券制で回転は速いです。

ほとんどの人が注文する尾道ラーメン。
魚介系だしに背脂入りの醤油スープで、私の好きな味でした。
調理場の上の壁には芸能人のサインがずらりと並んでいました。
一息ついて、時間もあったので再び坂道散歩に出かけます。

土堂小学校の横の坂道を上っていくと、途中から急な階段になりました。
ここまで来ると苦行のようですが(笑)
とりあえず気合いでてっぺんまで。

眺めはいいけれど、崖の上に立っているようで思わず足がすくみます。

ちょっとした路地の奥に映画のロケ地があったり。
尾道は色々な作品の舞台になりましたからね。

それにしても、この急階段。
年配の方とも何度かすれ違いましたが、急な坂を後ろ向きで一歩ずつ下りたり、荷物を持って息を切らしたり、本当に大変そうでした。
空き家が増えてしまうのも仕方ないかもしれません。
文化や景観を守りながら安全性と利便性を高められればいいのですが。

人が住まなくなった空き家を、ゲストハウスや店舗に改装したり文化発信の場に再利用したりする取り組みも進められているとのこと。
ガウディハウスと呼ばれるこの古い木造住宅は、現在修復中でした。
完成後は中に入ることもできるそうです。

散々歩いてONOMICHI U2に戻り、海沿いのベンチに座って一休みしました。
ちょうどよい日陰で潮風も心地よく、海はいつまでも見ていられます。
尾道は本当にいいところですね。

夕方、ホテルに預けた荷物を受け取り、新尾道駅から新幹線で広島に向かいました。
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