- No
- 114
- Date
- 2013.05.19 Sun
星のや竹富島 パブリックスペース
「星のや竹富島」は、オープンからまもなく1年。
星野リゾートのメインブランド「星のや」の看板を掲げる、国内3軒目にして目下最新の宿です。
過去に例のない大規模開発に、島民の方々とはかなり長い期間をかけて話し合いが持たれたといいます。
自然や景観への影響、観光客の量と質の問題、経済効果、島の文化との融合。
いろいろな課題があると思いますが、年月を経て本当に竹富島の一部としてなじんでいけばいいなぁと、島とホテルの両方のファンとしては思っています。
星野やの敷地は、竹富島の東側に位置するアイヤル浜のすぐ横にあります。
チェックイン直後は、自分が今エリア内のどこにいるのかよくわかりませんでしたが、迷うのもまた楽しい感覚。
滞在しているうちに土地勘のようなものが出てきます。

部屋には地図が置かれていて、全体の建物の配置が確認できます。
私たちの部屋は、敷地南東に位置する、地図ではお魚マークのエリアでした。
絵的には一番かわいいので、ちょっと嬉しかったです(笑)

敷地の入口にあるレセプション。
到着するとまずこの建物に通されます。

ミンサー織りのファブリックが素敵なアクセントになっています。
チェックインの時は、ここで簡単な確認だけ済ませると、すぐにスタッフの運転するカートで部屋に移動となります。
短時間で立ち去ってしまうのはもったいないような空間でした。

敷地内の道。
グックと呼ばれる石積みの垣根と白砂の道がどこまでも続いています。
本物の集落と違って白く真新しさが際立ちますが、これからだんだんと石垣の色が濃くなり植物も育っていくのでしょうね。
道幅も、自動車が一般的でなかった時代の竹富島の道を再現。
ところどころ曲がりくねっているのは、まっすぐにしか進めないとされる魔物の進入を防ぐためです。

そして、T字路や三叉路など、道の突き当たりになる場所には必ず「石敢當(いしがんとう)」という魔よけが配置されています。
直進してきてここにぶつかった魔物を撃退するのです。
石敢當は沖縄本島でもよく見かけました。
お土産屋の若い店員さんが「石敢當とシーサーの組み合わせ、これ最強っすよ!」と言っていたのを急に思い出したりして(笑)
星のやのパブリックスペースの中心となるのが、集いの館です。

集いの館の手前の部分は、ゆんたくラウンジになっています。
ゆんたくとはおしゃべりの意味。

プールを見渡す特等席。
時にはステージとなって、三線や太鼓を持った歌い手さんがここで八重山の歌を披露してくれたりします。
独特の節回しに不思議な響きの沖縄の言葉、そしてどの方も惚れ惚れするようないい声。
夫とふたりで毎回聴き入ってしまいました。

ラウンジには、コーヒーやお茶、ちょっとしたお菓子などが用意されていて、無料で楽しめます。
棚の上の方にはいろいろな本も並んでいました。

その横にはフロントデスクを兼ねたバーカウンター。
こちらは有料で。
奥にはちょっとしたショップもあり、ホテルで使われている食器や雑貨などを買うことができます。

ラウンジの中では、コーナーのこの席がお気に入り。
空いていればいつもここに座りました。

冷たいさんぴん茶と小さなちんすこうがおいしくて、ラウンジに行くたびにちょこちょこ頂いていました。
合計したら、相当食べて飲んだと思います。スミマセン(笑)

夫はバーでビールを注文。
部屋でも同じものが飲めますが、インルームダイニングのサービス料が加算されるので、こちらの方がちょっとお得です。

窓際の床に、蚊遣りが置いてありました。
部屋の庭においてあるものとデザイン違いで、どちらもショップで購入可能です。
ショップでは香炉として売られていました。

ラウンジの奥はダイニングになっています。
48という部屋数を考えると少し小さめ。
ディナーで利用する予定だと言ったら、チェックイン時早々に予約を薦められました。
繁忙期のためかインルームダイニングでも予約が必要だったので、食事の自由度はかなり制限される印象。
ただ、予約さえしておけばあとはとてもスムーズに進みます。
少し遅めのディナー開始。
ダイニングでは8品のコース料理のみの設定です。

オードブルは、八重山の海を思わせる鮮やかな青いお皿に、クルマエビとホタテのタルタル。
竹富島の南部は海老の養殖場となっていて、そこの海老を使っているそうです。

メインの肉料理は、石垣牛のロースト。
レアに仕上げた牛肉のピンク色にあわせて、(紅芋ではなく)紅山芋がトッピングされています。
島野菜とあわせて、優しい春の印象。

最後のデザート、苦手食材のバナナが登場しましたが、ビジュアルがかわいいので採用(笑)
キャラメル味のジーマミー豆腐をミルフィーユの生地でサンド。
真ん中のアイスクリームは、サトウキビから作ったコルコルというお酒が入っています。
その他のお皿にも沖縄の食材がふんだんに使われていて、説明も興味深く目にも楽しい料理でした。
アーサー(青海苔に似た海草)入りの焼きたてパンも、おかわりするほどおいしかったです。

ダイニングにはプールが見渡せるテラス席もあります。
天気が良ければガラス戸が開け放たれ、フロア全体がオープンエアに。
この日の朝は雨だったので、テラスではなく窓際の席に座りました。

ダイニングでの朝食は予約なしでOKです。
トロピカルなフレッシュジュースが用意され、頼めばテーブルまで持ってきてくれます。

朝食メニューは和洋1種類ずつ、日替わりで用意されています。
この日の洋食は、石垣産モッツァレラチーズのパンケーキ。
小皿料理には、グルクンやマンゴー、ミミガーなどの沖縄食材がアレンジされていました。

朝食のメインは、グリル野菜やオリーブなどが入ったサラダ。
バルサミコがアクセントになっていて、意外にボリュームがありました。

集いの館の前に広がるプール。
川のない竹富島では井戸を中心に集落が作られていたことから、敷地の中央に窪地のような形で設計されています。
加温調整された温水プールなので、一年中泳ぐことができます。
滞在中、雨の日は寒くて、晴れた日は混んでいて、残念ながら入ることはありませんでしたが。

プールの周りに配されたテラスや木陰の椅子。
非アクティブ派の私たちは、プール本体よりもこちらの方がお気に入りでした。
そういえば私、泳げないし(笑)

夜になると、プールはほの暗くライトアップされます。
24時間遊泳可能ですが、暗くてよく見えなくなるので、フロントに声をかけてから入ってくださいとのこと。
実際は写真よりも数段暗く、誰か泳いでいてもほとんど見えません。
ちょっと怖いけれど、その分星がとてもきれいに見えるそうです。

夜は敷地内も真っ暗。
この写真も感度を上げて撮っていますが、肉眼では人がいても接近しないとわからない感じです。
夜道が不安な人のために、部屋には懐中電灯が置いてありました。
個人的には、この暗さも星のやらしくて好きなところです。
敷地内で何度も訪ねたお気に入りの場所といえば、アイヤル浜側にある見晴台。

小高い丘の上に、屋根の付いた展望スペースがあります。

斜面の階段を上っていき、展望台から後ろを振り返ると、アイヤル浜越しの太平洋が見えます。
風が吹き抜ける、気持ちのいい場所。

展望台の正面からは、星のやの敷地全体を見渡すことができます。
時間ごとに変わる光の色。
夕刻は、赤瓦屋根の集落に夕日が影を落とし、特に好きな時間帯でした。

見晴台の裏手に回ると、アイヤル浜に抜ける道があります。
敷地内と違って、自然の木々や草が生い茂る、かなりワイルドな小道です。
浜の近くで、大人のゲンコツ位の巨大なヤドカリに遭遇し、ぎょっとしたことも。
夫は大喜びでしたが(笑)

この小道には蝶がたくさん飛んでいました。
色とりどりの蝶は、遠目に見る分には芸術品のようでとてもきれいです。

アイヤル浜は、プライベートビーチでもなく遊泳も禁止されていて、特に整備されたきれいな浜ではありません。
それでも、白い砂と青い海はそれだけで心が和みます。
北東の方向には、対岸の石垣島が見えました。

小さな小さなヤドカリ君が、うっかり踏んでしまいそうなほどたくさんいました。
こんな通常サイズの子ならかわいいのに(笑)
生き残ったヤドカリ界のボスが、あんな巨大になるのかな。

島の東岸に面したアイヤル浜は、海から上る朝日を眺められるスポットです。
いつものように、私の身支度の間、夫がふらりと散歩に出て撮ってきました。
早朝でもなかったのでもう日は高いですが、海にキラキラと光が反射してきれい。
晴れた朝の日の出はきっと美しいだろうなぁ。

集落から離れているせいか、のんびりとした竹富島の中でも、さらにお篭もり感が満喫できる星のや。
ホテル内でリゾート的に過ごすも良し、外に足を伸ばして地元の雰囲気を味わってみるのも良し、メリハリのある滞在が楽しめます。
ただ、宿泊には食事も付いていないし、コンシェルジュ付きのホテルのように至れり尽くせりというわけでもないので、どう過ごすのかを自分で計画し、ちょっとした不便さも楽しめる人向きでしょうか。
私たちにはその加減がちょうどよく、もっと連泊したかったなぁと思う心地よい滞在でした。
星のや竹富島
http://www.hoshinoyataketomijima.com/
星野リゾートのメインブランド「星のや」の看板を掲げる、国内3軒目にして目下最新の宿です。
過去に例のない大規模開発に、島民の方々とはかなり長い期間をかけて話し合いが持たれたといいます。
自然や景観への影響、観光客の量と質の問題、経済効果、島の文化との融合。
いろいろな課題があると思いますが、年月を経て本当に竹富島の一部としてなじんでいけばいいなぁと、島とホテルの両方のファンとしては思っています。
星野やの敷地は、竹富島の東側に位置するアイヤル浜のすぐ横にあります。
チェックイン直後は、自分が今エリア内のどこにいるのかよくわかりませんでしたが、迷うのもまた楽しい感覚。
滞在しているうちに土地勘のようなものが出てきます。

部屋には地図が置かれていて、全体の建物の配置が確認できます。
私たちの部屋は、敷地南東に位置する、地図ではお魚マークのエリアでした。
絵的には一番かわいいので、ちょっと嬉しかったです(笑)

敷地の入口にあるレセプション。
到着するとまずこの建物に通されます。

ミンサー織りのファブリックが素敵なアクセントになっています。
チェックインの時は、ここで簡単な確認だけ済ませると、すぐにスタッフの運転するカートで部屋に移動となります。
短時間で立ち去ってしまうのはもったいないような空間でした。

敷地内の道。
グックと呼ばれる石積みの垣根と白砂の道がどこまでも続いています。
本物の集落と違って白く真新しさが際立ちますが、これからだんだんと石垣の色が濃くなり植物も育っていくのでしょうね。
道幅も、自動車が一般的でなかった時代の竹富島の道を再現。
ところどころ曲がりくねっているのは、まっすぐにしか進めないとされる魔物の進入を防ぐためです。

そして、T字路や三叉路など、道の突き当たりになる場所には必ず「石敢當(いしがんとう)」という魔よけが配置されています。
直進してきてここにぶつかった魔物を撃退するのです。
石敢當は沖縄本島でもよく見かけました。
お土産屋の若い店員さんが「石敢當とシーサーの組み合わせ、これ最強っすよ!」と言っていたのを急に思い出したりして(笑)
星のやのパブリックスペースの中心となるのが、集いの館です。

集いの館の手前の部分は、ゆんたくラウンジになっています。
ゆんたくとはおしゃべりの意味。

プールを見渡す特等席。
時にはステージとなって、三線や太鼓を持った歌い手さんがここで八重山の歌を披露してくれたりします。
独特の節回しに不思議な響きの沖縄の言葉、そしてどの方も惚れ惚れするようないい声。
夫とふたりで毎回聴き入ってしまいました。

ラウンジには、コーヒーやお茶、ちょっとしたお菓子などが用意されていて、無料で楽しめます。
棚の上の方にはいろいろな本も並んでいました。

その横にはフロントデスクを兼ねたバーカウンター。
こちらは有料で。
奥にはちょっとしたショップもあり、ホテルで使われている食器や雑貨などを買うことができます。

ラウンジの中では、コーナーのこの席がお気に入り。
空いていればいつもここに座りました。

冷たいさんぴん茶と小さなちんすこうがおいしくて、ラウンジに行くたびにちょこちょこ頂いていました。
合計したら、相当食べて飲んだと思います。スミマセン(笑)

夫はバーでビールを注文。
部屋でも同じものが飲めますが、インルームダイニングのサービス料が加算されるので、こちらの方がちょっとお得です。

窓際の床に、蚊遣りが置いてありました。
部屋の庭においてあるものとデザイン違いで、どちらもショップで購入可能です。
ショップでは香炉として売られていました。

ラウンジの奥はダイニングになっています。
48という部屋数を考えると少し小さめ。
ディナーで利用する予定だと言ったら、チェックイン時早々に予約を薦められました。
繁忙期のためかインルームダイニングでも予約が必要だったので、食事の自由度はかなり制限される印象。
ただ、予約さえしておけばあとはとてもスムーズに進みます。
少し遅めのディナー開始。
ダイニングでは8品のコース料理のみの設定です。

オードブルは、八重山の海を思わせる鮮やかな青いお皿に、クルマエビとホタテのタルタル。
竹富島の南部は海老の養殖場となっていて、そこの海老を使っているそうです。

メインの肉料理は、石垣牛のロースト。
レアに仕上げた牛肉のピンク色にあわせて、(紅芋ではなく)紅山芋がトッピングされています。
島野菜とあわせて、優しい春の印象。

最後のデザート、苦手食材のバナナが登場しましたが、ビジュアルがかわいいので採用(笑)
キャラメル味のジーマミー豆腐をミルフィーユの生地でサンド。
真ん中のアイスクリームは、サトウキビから作ったコルコルというお酒が入っています。
その他のお皿にも沖縄の食材がふんだんに使われていて、説明も興味深く目にも楽しい料理でした。
アーサー(青海苔に似た海草)入りの焼きたてパンも、おかわりするほどおいしかったです。

ダイニングにはプールが見渡せるテラス席もあります。
天気が良ければガラス戸が開け放たれ、フロア全体がオープンエアに。
この日の朝は雨だったので、テラスではなく窓際の席に座りました。

ダイニングでの朝食は予約なしでOKです。
トロピカルなフレッシュジュースが用意され、頼めばテーブルまで持ってきてくれます。

朝食メニューは和洋1種類ずつ、日替わりで用意されています。
この日の洋食は、石垣産モッツァレラチーズのパンケーキ。
小皿料理には、グルクンやマンゴー、ミミガーなどの沖縄食材がアレンジされていました。

朝食のメインは、グリル野菜やオリーブなどが入ったサラダ。
バルサミコがアクセントになっていて、意外にボリュームがありました。

集いの館の前に広がるプール。
川のない竹富島では井戸を中心に集落が作られていたことから、敷地の中央に窪地のような形で設計されています。
加温調整された温水プールなので、一年中泳ぐことができます。
滞在中、雨の日は寒くて、晴れた日は混んでいて、残念ながら入ることはありませんでしたが。

プールの周りに配されたテラスや木陰の椅子。
非アクティブ派の私たちは、プール本体よりもこちらの方がお気に入りでした。
そういえば私、泳げないし(笑)

夜になると、プールはほの暗くライトアップされます。
24時間遊泳可能ですが、暗くてよく見えなくなるので、フロントに声をかけてから入ってくださいとのこと。
実際は写真よりも数段暗く、誰か泳いでいてもほとんど見えません。
ちょっと怖いけれど、その分星がとてもきれいに見えるそうです。

夜は敷地内も真っ暗。
この写真も感度を上げて撮っていますが、肉眼では人がいても接近しないとわからない感じです。
夜道が不安な人のために、部屋には懐中電灯が置いてありました。
個人的には、この暗さも星のやらしくて好きなところです。
敷地内で何度も訪ねたお気に入りの場所といえば、アイヤル浜側にある見晴台。

小高い丘の上に、屋根の付いた展望スペースがあります。

斜面の階段を上っていき、展望台から後ろを振り返ると、アイヤル浜越しの太平洋が見えます。
風が吹き抜ける、気持ちのいい場所。

展望台の正面からは、星のやの敷地全体を見渡すことができます。
時間ごとに変わる光の色。
夕刻は、赤瓦屋根の集落に夕日が影を落とし、特に好きな時間帯でした。

見晴台の裏手に回ると、アイヤル浜に抜ける道があります。
敷地内と違って、自然の木々や草が生い茂る、かなりワイルドな小道です。
浜の近くで、大人のゲンコツ位の巨大なヤドカリに遭遇し、ぎょっとしたことも。
夫は大喜びでしたが(笑)

この小道には蝶がたくさん飛んでいました。
色とりどりの蝶は、遠目に見る分には芸術品のようでとてもきれいです。

アイヤル浜は、プライベートビーチでもなく遊泳も禁止されていて、特に整備されたきれいな浜ではありません。
それでも、白い砂と青い海はそれだけで心が和みます。
北東の方向には、対岸の石垣島が見えました。

小さな小さなヤドカリ君が、うっかり踏んでしまいそうなほどたくさんいました。
こんな通常サイズの子ならかわいいのに(笑)
生き残ったヤドカリ界のボスが、あんな巨大になるのかな。

島の東岸に面したアイヤル浜は、海から上る朝日を眺められるスポットです。
いつものように、私の身支度の間、夫がふらりと散歩に出て撮ってきました。
早朝でもなかったのでもう日は高いですが、海にキラキラと光が反射してきれい。
晴れた朝の日の出はきっと美しいだろうなぁ。

集落から離れているせいか、のんびりとした竹富島の中でも、さらにお篭もり感が満喫できる星のや。
ホテル内でリゾート的に過ごすも良し、外に足を伸ばして地元の雰囲気を味わってみるのも良し、メリハリのある滞在が楽しめます。
ただ、宿泊には食事も付いていないし、コンシェルジュ付きのホテルのように至れり尽くせりというわけでもないので、どう過ごすのかを自分で計画し、ちょっとした不便さも楽しめる人向きでしょうか。
私たちにはその加減がちょうどよく、もっと連泊したかったなぁと思う心地よい滞在でした。
星のや竹富島
http://www.hoshinoyataketomijima.com/
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