- No
- 251
- Date
- 2015.12.12 Sat
山形 最上地方ドライブ
11月の終わり、久しぶりに山形を訪ねました。
まだまだ暖かい東京と比べると、晩秋の東北はさすがに朝晩冷え込む時節です。
両親や妹親子と、なんだかんだと尽きない話に夜遅くまで盛り上がった翌日。
受験生の姪の邪魔にならないよう、両親と夫と四人でドライブに出かけました。
まずはお蕎麦でも食べるかと最上方面へ。

手打ちそば重作。
山形県の北部に位置する最上郡舟形町、蕎麦街道と言われるエリアにあるお店です。
蕎麦と言えば長野が有名ですが、山形もなかなかの産地なのです。

店内はのんびりくつろぐお客さんでいっぱい。
唯一空いていたお座敷席に通されました。
かわいい実をつけた窓辺の枝、これは南天?と母に聞いたら「ウメモドキ」だそうです。

こちらでは、冷たい蕎麦はざるではなく板に乗せて出されるようです。
みんなは「天板そば」、私は温かい「天ぷらそば」を注文。

「天板そば」が運ばれてきました。
蕎麦粉も自家製だそうです。

野菜たっぷり山盛りの天ぷら。
予想以上のボリュームです。

そして、温かい「天ぷらそば」。
お蕎麦は適度な歯ごたえと喉ごしで、つるつると(というよりズルズルと?(笑))心地よくお腹に入りました。

同じく山盛りの天ぷらは、さくさく食べるもよし、つゆに浸してしっとり食べるもよし。
久々の天ぷらをおいしく味わいましたが、最後のかき揚げはお腹いっぱいで食べきれませんでした。
もしかして、頼めば持ち帰れたのでしょうか(笑)

話のタネに食べてみな、という父のすすめで、「かいもち」をひとつ頼みました。
そばがきのことをかいもちとも言うんですね。知らなかった。
くるみだれと納豆入りの醤油だれがセットで付いてきます。
お蕎麦の塊みたいなずっしりした食べごたえかと思ったら、意外にもふわふわでメレンゲやはんぺんのような軽やかさでした。
あまり味はありませんが、蕎麦の香りは蕎麦以上に感じられます。
甘いくるみだれもいいけれど、私は納豆の方が気に入りました。

隣のテーブルではご近所さんと思しき年配の三人組が、こってり山形弁でひっきりなしに話しています。
何言ってるかわかる?と夫に聞くと、「まあ俺もだいぶ慣れたし、大体はな」と少し得意そうでした(笑)

一息ついて、お店を出ます。
おいしいお蕎麦でした。
ごちそうさま。
父の運転で、舟形町から山林を縫って更に北の最上町へ。
途中、山道の脇にきれいに積んである木材や枝を見て母が「あれ欲しい、ちょっと止めて」と。
何かの工作に使いたかったのでしょうが、それは窃盗だろうとたしなめられ、口を尖らせて諦めていました。
子供じゃないんだから(笑)

最上町にある重要文化財、旧有路家住宅(封人の家)。
松尾芭蕉と門人の曾良が旅の途中に滞在したという、当時の庄屋宅です。
窃盗未遂の母は疲れたのか駐車場で待ってると言い出し、車の中で寝ていました(笑)
毎日忙しいからね。お疲れさま。

中に入るとすぐ右手に馬が。
びっくりしたー(笑)
もちろん木製の展示物です。

その隣には、色々な用具が置いてある納屋。

同じ屋根の下に、土間を挟んで居宅がありました。
ここで靴を脱いで中に上がることができます。

奥の座敷に展示してある資料。
家の中は日陰のせいかとてもひんやりとしていて、脱いでいた上着を慌てて羽織りました。
少し奥まったところに、芭蕉が泊まったという部屋もあります。
奥の細道で「蚤虱馬の尿する枕もと」と詠んだあの家ですが、別に馬のすぐ横で寝ていたわけではないんですね(笑)

家人はこの土間に近い囲炉裏のある座敷で寝起きしていたようです。
囲炉裏には炭火が起こしてありました。

裏口のそばには投句箱。
ここで一句・・・なんてすぐには出てきません(笑)

裏を回って表玄関に戻ってきました。
夕方の日差しを浴びる、芭蕉と曾良の木像です。

封人の家と駐車場を兼ねている、最上町堺田地区分水嶺を見に行きました。
とはいえ、駐車場からは300mほど離れているので結局車で移動しましたが。
ここは山から流れてきた水が自然と左右に分岐し、太平洋と日本海に向かって流れていく場所です。
さりげない流れだけれど、平坦地で目に見える分水嶺はとても珍しいのだそうです。

でも、すぐ横の説明看板には更に珍しいものが・・・。
山形県と宮城県、日本海と太平洋が左右逆という南北逆さまの地図に、一瞬頭が混乱しました(笑)
県民には違和感ありありですが、なぜこういう向きになったのかは謎です。

日が暮れてくると急に気温が下がり、手がかじかむ寒さに。
澄んだ空に白い月も上り、何ともいえない里の夕景です。
「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」
子供の頃深く考えずに丸暗記させられた奥の細道の冒頭の一節が、何となくじんわりと染み込む歳になりました(笑)
手打ちそば 重作/そばあい(新庄・もがみそば街道協議会)
http://shinjo-mogami-soba.info/juusaku
封人の家/最上町役場
http://mogami.tv/info/03shisetsu/27houjin-no-ie.php
まだまだ暖かい東京と比べると、晩秋の東北はさすがに朝晩冷え込む時節です。
両親や妹親子と、なんだかんだと尽きない話に夜遅くまで盛り上がった翌日。
受験生の姪の邪魔にならないよう、両親と夫と四人でドライブに出かけました。
まずはお蕎麦でも食べるかと最上方面へ。

手打ちそば重作。
山形県の北部に位置する最上郡舟形町、蕎麦街道と言われるエリアにあるお店です。
蕎麦と言えば長野が有名ですが、山形もなかなかの産地なのです。

店内はのんびりくつろぐお客さんでいっぱい。
唯一空いていたお座敷席に通されました。
かわいい実をつけた窓辺の枝、これは南天?と母に聞いたら「ウメモドキ」だそうです。

こちらでは、冷たい蕎麦はざるではなく板に乗せて出されるようです。
みんなは「天板そば」、私は温かい「天ぷらそば」を注文。

「天板そば」が運ばれてきました。
蕎麦粉も自家製だそうです。

野菜たっぷり山盛りの天ぷら。
予想以上のボリュームです。

そして、温かい「天ぷらそば」。
お蕎麦は適度な歯ごたえと喉ごしで、つるつると(というよりズルズルと?(笑))心地よくお腹に入りました。

同じく山盛りの天ぷらは、さくさく食べるもよし、つゆに浸してしっとり食べるもよし。
久々の天ぷらをおいしく味わいましたが、最後のかき揚げはお腹いっぱいで食べきれませんでした。
もしかして、頼めば持ち帰れたのでしょうか(笑)

話のタネに食べてみな、という父のすすめで、「かいもち」をひとつ頼みました。
そばがきのことをかいもちとも言うんですね。知らなかった。
くるみだれと納豆入りの醤油だれがセットで付いてきます。
お蕎麦の塊みたいなずっしりした食べごたえかと思ったら、意外にもふわふわでメレンゲやはんぺんのような軽やかさでした。
あまり味はありませんが、蕎麦の香りは蕎麦以上に感じられます。
甘いくるみだれもいいけれど、私は納豆の方が気に入りました。

隣のテーブルではご近所さんと思しき年配の三人組が、こってり山形弁でひっきりなしに話しています。
何言ってるかわかる?と夫に聞くと、「まあ俺もだいぶ慣れたし、大体はな」と少し得意そうでした(笑)

一息ついて、お店を出ます。
おいしいお蕎麦でした。
ごちそうさま。
父の運転で、舟形町から山林を縫って更に北の最上町へ。
途中、山道の脇にきれいに積んである木材や枝を見て母が「あれ欲しい、ちょっと止めて」と。
何かの工作に使いたかったのでしょうが、それは窃盗だろうとたしなめられ、口を尖らせて諦めていました。
子供じゃないんだから(笑)

最上町にある重要文化財、旧有路家住宅(封人の家)。
松尾芭蕉と門人の曾良が旅の途中に滞在したという、当時の庄屋宅です。
窃盗未遂の母は疲れたのか駐車場で待ってると言い出し、車の中で寝ていました(笑)
毎日忙しいからね。お疲れさま。

中に入るとすぐ右手に馬が。
びっくりしたー(笑)
もちろん木製の展示物です。

その隣には、色々な用具が置いてある納屋。

同じ屋根の下に、土間を挟んで居宅がありました。
ここで靴を脱いで中に上がることができます。

奥の座敷に展示してある資料。
家の中は日陰のせいかとてもひんやりとしていて、脱いでいた上着を慌てて羽織りました。
少し奥まったところに、芭蕉が泊まったという部屋もあります。
奥の細道で「蚤虱馬の尿する枕もと」と詠んだあの家ですが、別に馬のすぐ横で寝ていたわけではないんですね(笑)

家人はこの土間に近い囲炉裏のある座敷で寝起きしていたようです。
囲炉裏には炭火が起こしてありました。

裏口のそばには投句箱。
ここで一句・・・なんてすぐには出てきません(笑)

裏を回って表玄関に戻ってきました。
夕方の日差しを浴びる、芭蕉と曾良の木像です。

封人の家と駐車場を兼ねている、最上町堺田地区分水嶺を見に行きました。
とはいえ、駐車場からは300mほど離れているので結局車で移動しましたが。
ここは山から流れてきた水が自然と左右に分岐し、太平洋と日本海に向かって流れていく場所です。
さりげない流れだけれど、平坦地で目に見える分水嶺はとても珍しいのだそうです。

でも、すぐ横の説明看板には更に珍しいものが・・・。
山形県と宮城県、日本海と太平洋が左右逆という南北逆さまの地図に、一瞬頭が混乱しました(笑)
県民には違和感ありありですが、なぜこういう向きになったのかは謎です。

日が暮れてくると急に気温が下がり、手がかじかむ寒さに。
澄んだ空に白い月も上り、何ともいえない里の夕景です。
「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」
子供の頃深く考えずに丸暗記させられた奥の細道の冒頭の一節が、何となくじんわりと染み込む歳になりました(笑)
手打ちそば 重作/そばあい(新庄・もがみそば街道協議会)
http://shinjo-mogami-soba.info/juusaku
封人の家/最上町役場
http://mogami.tv/info/03shisetsu/27houjin-no-ie.php