- No
- 440
- Date
- 2023.07.12 Wed
明月院、円覚寺
久しぶりに鎌倉に1泊した6月、翌日は「あじさい寺」の異名を持つ明月院へ。
JRで北鎌倉まで行ってもよかったのですが、暑いし歩くのも面倒だしと手っ取り早くホテルからタクシーで向かったところ、かなり手前から渋滞。
車はここまでとのことで踏切付近でタクシーを降りると、そこから既に明月院に向かう人の長い列。
6月のあじさい寺を甘く見てました(笑)

それでも、もうのんびり行く覚悟を決めて列に従い進んでいくと、一目でそれとわかる明月院の入口に到達。
この時点で早くも紫陽花の美しさに感動です。

拝観口からしばらくは1本の小径で、紫陽花を間近に眺めながら坂を登っていくと、その先で何筋かに分岐していました。
思っていたよりもかなり広い範囲で紫陽花が鑑賞できるようです。

分岐してからは混雑も少しは解消されましたが、私たちも含めてみんなそれぞれ写真を撮るのに余念がなく、人が途切れるのを待ったり邪魔にならないよう気を遣ったり逆に邪魔になったり、これはなかなか大変だなと思いました(笑)
でも、見渡す限りの青い紫陽花はとてもきれいで、確かに一度は見に来るべきだなと納得。

明月院の紫陽花はそのほとんどが姫紫陽花という品種で、白に近い薄い青色で咲き始め、だんだん濃い青色になっていくとのこと。
「明月院ブルー」と言われる所以です。
紫陽花は白や紫もきれいですが、やっぱり青が一番好き。

こじんまりとした山門を通り過ぎて少し行くと本堂があり、ようやく参拝。

本堂の向かい側には枯山水の庭があり、少し前まではツツジが咲いていたようです。
本堂右手の部屋にある大きな丸窓「悟りの窓」もとても有名ですが、そこもまた撮影待ちの大行列だったので、今回は諦めました。
その窓からは、通常非公開の本堂裏手の庭園が丸く切り取られた形で鑑賞できるのですが、この時は期間限定で庭園が公開されていたので、丸窓を挟んで参拝客同士がカメラを向け合うという妙な構図もちらほら(笑)

せっかくなので、追加の入園料を払ってその本堂後庭園に入ってみました。
こちらは花菖蒲と紅葉の季節だけ特別に公開されるとのこと。
最盛期は少し過ぎていましたが、一面に咲く花菖蒲もまた見事でした。

本堂の表側ほどの混雑はなく、ゆっくり散策できたのが思いの外よかったです。
木々や苔の緑にも癒されます。

奥の方では紫陽花が林の際まで咲き誇り、可憐なのにどこか野生味も感じられて心惹かれました。

明月院の紫陽花は数千株あり、毎年挿し木をして手入れをしているそうです。
この美しさを維持するのは大変なことでしょうね。

散策しているとかわいらしいお地蔵さんも。
山の地形を活かしつつきれいに整備されていて、紅葉の季節にも来てみたいと思いました。

本堂後庭園を出て開山堂にまわると、その入口に鎮座する花想い地蔵も穏やかで良いお顔です。
この他、岩に掘られた明月院やぐらや北条時頼の廟所など、ゆっくり見たいけれど何しろどこもかしこも人だらけ(笑)

帰りは来た時とは違うルート、そしてなるべく人のいない小径を選んで戻ります。
それでも、境内を埋め尽くすように咲く紫陽花をまた別の角度から飽きることなく眺め、癒された明月院でした。

ちなみに私たちが帰る頃の入口付近はこんな感じ。
ディズニーランドと見紛うばかりの行列でした(笑)

明月院を出て、先ほどタクシーを降りた踏切まで戻り、そこから線路沿いの道へ。
天気が良すぎて日傘必須です。

そこを10分ほど歩くと右手に円覚寺、線路を渡った左手に北鎌倉駅。

北鎌倉の駅前の喫茶店で休憩してから、円覚寺に行ってみました。
明月院は初めてでしたが、こちらは前に来たことがあります。
例によってほとんど記憶がありませんが(笑)
ただ参道のすぐ前が線路だったことと、山門が素晴らしく迫力があり感動したことだけは覚えていました。

入口から階段を登って総門をくぐり、さらに階段を登ってたどり着いた、こちらがその山門。
やっぱり私は本堂より山門が好きなのかも、と感慨に耽っていると、夫がありとあらゆるアングルで山門の写真を撮りまくっていて、まあこの人もそうかと笑ってしまいました。

ご本尊が祀られた仏殿。
円覚寺は境内が広く、建物もたくさんあるためか、そこまで混雑はしていませんでした。

ご住職の居所を意味する方丈の前には、観音様の石像がたくさん並んでいます。
年代も顔立ちもさまざまで、特に気になる観音様に厚くお参りを。

方丈の裏手にある庭園。
池のほとりに1羽だけいる鴨が気になって、通りかかるたびに確認してしまう(笑)

こちらの境内にも、ところどころに紫陽花が咲いていました。

額紫陽花も楚々としてかわいいですね。

黄梅院の庭にこじんまりと佇む観音様。

境内をぐるりと回って戻る途中に、弁天堂や洪鐘(おおがね)への登り口がありました。
せっかく来たんだから行ってみようと階段を登ったら、予想以上の段数に心肺機能が追いつかずヘトヘトになりました(笑)
洪鐘って聞き覚えがあるし多分前にも登ったはずですが、こんなにきつかったかなと。
年月の経過は容赦ないですね(笑)

階段を登りきると、周辺の山間が見渡せるほどの結構な高さ。
国宝の洪鐘は関東最大の大きさだそうで、さすがの迫力です。
弁天堂の奥にはお茶屋さんもありました。

帰り道、階段ですれ違う人たちが皆さんそれなりにしんどそうだったので、私だけじゃなかったことに密かに安堵(笑)

休憩所で水分補給してひと休みの後、ホテルに戻って朝預けた荷物を受け取りました。
東京への帰宅の途、鎌倉駅があまりに混んでいたので、前から気になっていた横須賀線の自由席グリーン車の乗り方を調べ、恐る恐る乗車。
ちゃんと座れてほっとした直後に路線を間違えたことに気づき、横浜で余計な乗り換えを一つ増やすというおまけ付きで、まあ無事に帰宅しました(笑)
前日までの大雨でどうなることかと思いましたが、天気も回復しそれなりに歩いてのんびりもして、充実の週末小旅行でした。
鎌倉観光公式ガイド|明月院(あじさい寺)
https://trip-kamakura.com/place/230.html
臨済宗大本山 円覚寺
https://www.engakuji.or.jp
JRで北鎌倉まで行ってもよかったのですが、暑いし歩くのも面倒だしと手っ取り早くホテルからタクシーで向かったところ、かなり手前から渋滞。
車はここまでとのことで踏切付近でタクシーを降りると、そこから既に明月院に向かう人の長い列。
6月のあじさい寺を甘く見てました(笑)

それでも、もうのんびり行く覚悟を決めて列に従い進んでいくと、一目でそれとわかる明月院の入口に到達。
この時点で早くも紫陽花の美しさに感動です。

拝観口からしばらくは1本の小径で、紫陽花を間近に眺めながら坂を登っていくと、その先で何筋かに分岐していました。
思っていたよりもかなり広い範囲で紫陽花が鑑賞できるようです。

分岐してからは混雑も少しは解消されましたが、私たちも含めてみんなそれぞれ写真を撮るのに余念がなく、人が途切れるのを待ったり邪魔にならないよう気を遣ったり逆に邪魔になったり、これはなかなか大変だなと思いました(笑)
でも、見渡す限りの青い紫陽花はとてもきれいで、確かに一度は見に来るべきだなと納得。

明月院の紫陽花はそのほとんどが姫紫陽花という品種で、白に近い薄い青色で咲き始め、だんだん濃い青色になっていくとのこと。
「明月院ブルー」と言われる所以です。
紫陽花は白や紫もきれいですが、やっぱり青が一番好き。

こじんまりとした山門を通り過ぎて少し行くと本堂があり、ようやく参拝。

本堂の向かい側には枯山水の庭があり、少し前まではツツジが咲いていたようです。
本堂右手の部屋にある大きな丸窓「悟りの窓」もとても有名ですが、そこもまた撮影待ちの大行列だったので、今回は諦めました。
その窓からは、通常非公開の本堂裏手の庭園が丸く切り取られた形で鑑賞できるのですが、この時は期間限定で庭園が公開されていたので、丸窓を挟んで参拝客同士がカメラを向け合うという妙な構図もちらほら(笑)

せっかくなので、追加の入園料を払ってその本堂後庭園に入ってみました。
こちらは花菖蒲と紅葉の季節だけ特別に公開されるとのこと。
最盛期は少し過ぎていましたが、一面に咲く花菖蒲もまた見事でした。

本堂の表側ほどの混雑はなく、ゆっくり散策できたのが思いの外よかったです。
木々や苔の緑にも癒されます。

奥の方では紫陽花が林の際まで咲き誇り、可憐なのにどこか野生味も感じられて心惹かれました。

明月院の紫陽花は数千株あり、毎年挿し木をして手入れをしているそうです。
この美しさを維持するのは大変なことでしょうね。

散策しているとかわいらしいお地蔵さんも。
山の地形を活かしつつきれいに整備されていて、紅葉の季節にも来てみたいと思いました。

本堂後庭園を出て開山堂にまわると、その入口に鎮座する花想い地蔵も穏やかで良いお顔です。
この他、岩に掘られた明月院やぐらや北条時頼の廟所など、ゆっくり見たいけれど何しろどこもかしこも人だらけ(笑)

帰りは来た時とは違うルート、そしてなるべく人のいない小径を選んで戻ります。
それでも、境内を埋め尽くすように咲く紫陽花をまた別の角度から飽きることなく眺め、癒された明月院でした。

ちなみに私たちが帰る頃の入口付近はこんな感じ。
ディズニーランドと見紛うばかりの行列でした(笑)

明月院を出て、先ほどタクシーを降りた踏切まで戻り、そこから線路沿いの道へ。
天気が良すぎて日傘必須です。

そこを10分ほど歩くと右手に円覚寺、線路を渡った左手に北鎌倉駅。

北鎌倉の駅前の喫茶店で休憩してから、円覚寺に行ってみました。
明月院は初めてでしたが、こちらは前に来たことがあります。
例によってほとんど記憶がありませんが(笑)
ただ参道のすぐ前が線路だったことと、山門が素晴らしく迫力があり感動したことだけは覚えていました。

入口から階段を登って総門をくぐり、さらに階段を登ってたどり着いた、こちらがその山門。
やっぱり私は本堂より山門が好きなのかも、と感慨に耽っていると、夫がありとあらゆるアングルで山門の写真を撮りまくっていて、まあこの人もそうかと笑ってしまいました。

ご本尊が祀られた仏殿。
円覚寺は境内が広く、建物もたくさんあるためか、そこまで混雑はしていませんでした。

ご住職の居所を意味する方丈の前には、観音様の石像がたくさん並んでいます。
年代も顔立ちもさまざまで、特に気になる観音様に厚くお参りを。

方丈の裏手にある庭園。
池のほとりに1羽だけいる鴨が気になって、通りかかるたびに確認してしまう(笑)

こちらの境内にも、ところどころに紫陽花が咲いていました。

額紫陽花も楚々としてかわいいですね。

黄梅院の庭にこじんまりと佇む観音様。

境内をぐるりと回って戻る途中に、弁天堂や洪鐘(おおがね)への登り口がありました。
せっかく来たんだから行ってみようと階段を登ったら、予想以上の段数に心肺機能が追いつかずヘトヘトになりました(笑)
洪鐘って聞き覚えがあるし多分前にも登ったはずですが、こんなにきつかったかなと。
年月の経過は容赦ないですね(笑)

階段を登りきると、周辺の山間が見渡せるほどの結構な高さ。
国宝の洪鐘は関東最大の大きさだそうで、さすがの迫力です。
弁天堂の奥にはお茶屋さんもありました。

帰り道、階段ですれ違う人たちが皆さんそれなりにしんどそうだったので、私だけじゃなかったことに密かに安堵(笑)

休憩所で水分補給してひと休みの後、ホテルに戻って朝預けた荷物を受け取りました。
東京への帰宅の途、鎌倉駅があまりに混んでいたので、前から気になっていた横須賀線の自由席グリーン車の乗り方を調べ、恐る恐る乗車。
ちゃんと座れてほっとした直後に路線を間違えたことに気づき、横浜で余計な乗り換えを一つ増やすというおまけ付きで、まあ無事に帰宅しました(笑)
前日までの大雨でどうなることかと思いましたが、天気も回復しそれなりに歩いてのんびりもして、充実の週末小旅行でした。
鎌倉観光公式ガイド|明月院(あじさい寺)
https://trip-kamakura.com/place/230.html
臨済宗大本山 円覚寺
https://www.engakuji.or.jp
- category:2023.06 鎌倉
- No
- 439
- Date
- 2023.07.09 Sun
からすみ蕎麦 月と松
鎌倉泊の夜、材木座にあるからすみ蕎麦のお店に行ってみました。

ホテルのある鎌倉駅前から海岸まで、若宮大路をまっすぐ南下。
途中にあった食品市場がいい雰囲気で、魚介類を焼く香ばしい匂いも漂っていました。

海に出る前に若宮大路から左に入るのがお店への最短距離ですが、鎌倉の海も久々だから海回りで行こうと、15分ほど歩いて到達した材木座の海岸。
この時まだ6月初旬だったので、夏に向けて海の家を作っているようにも見えます。
夕方の海っていいよねーと何となくエモーショナルな気分になったところで、そこから店への道順を見失い、軽く迷子状態に(笑)

Google Mapの助けを借りて何とか辿り着いた住宅地の一角。

お店の方が出てきて声をかけてくれました。
予約の時間を過ぎてしまい申し訳なかったです。

お店は築100年の古民家。
玄関で靴を脱いで中に入り、廊下を進むと、縁側越しに庭を望む客間にテーブルと椅子が並んでいました。

5、6席のテーブルに私たちを含めて3組、他の個室にも数名のお客さんが入っているようです。
BGMなどはなくとても静かな空間。

この日はお店の基本メニュー「お料理とからすみ蕎麦のショートコース」を予約していました。
先付に出してくれたのは、豆皿のちりめん山椒。

日本酒党の夫は、メニューには載っていないが今のおすすめということで、イリヤソントンをお洒落な酒器で。
どういう字を書くんだろうと思っていたら「IL Y A 100 ANS(フランス語で「百年前」の意味)」でした。
長野の小布施ワイナリーが厳冬期の数週間限定で作っている日本酒だそうです。

季節の料理1皿目は、小鮎とうるかの塩辛のリゾット、たで酢添え。
焼いたそら豆とたでの葉が添えられていて、「苦いですけどお好みで葉っぱも食べられます」とのこと。
塩辛はリゾットにほんの少し加えられた風味のような感じでした。
そら豆もさっくり香ばしくて美味。

2皿目は、穴子の天ぷらと新玉ねぎの擦り流し、真鯛の出汁。
年に二度ある穴子の旬のひとつで、梅雨穴子と呼ばれるそうです。
上品な薄味で、素材の味が引き立っていました。

ショートコースはこのあとからすみ蕎麦なのですが、もう少しつまみたい夫が平目の昆布締めを追加。
見た目はよく見る昆布締めとは違いますが、これも昆布の旨みがしっかり効いていておいしかったです。

からすみ蕎麦の前に、ボラの卵巣を仕入れ自家製で仕立てた1ヶ月もののからすみを見せてくれました。
蕎麦に使われているのは3ヶ月もので、これより熟成が進みねっとりとしたチーズのような味わいが楽しめるとのことで、期待も膨らみます。

そしてメインのからすみ蕎麦。
蕎麦には出汁が絡めてあるので、このままからすみと混ぜていただきます。
からすみ蕎麦と聞いてあまりピンと来ていなかった夫も「これはうまいな」と絶賛。
思ったより量があったので、品数の少ないショートコースでも、ちょっと飲んで締めるには程よい感じでした。
なお、基本はからすみ蕎麦ですが「チーズと生ハムの蕎麦」「はまぐり蕎麦」に変更することも可能です。

蕎麦湯は、柚子入りの出汁で割った状態で出してくれました。

最後にほうじ茶。
希望すればデザートも頼めます。

いつものようにのんびり食事をしていたら閉店の20時が迫り、いつの間にか私たちが最後の客に。
そろそろ出ないとね、と会計を済ませつつ、建物が素敵なので写真を撮らせてもらっていたら、お店の方が「庭をご案内しましょうか?普段は駄目なんですけど、今他のお客様がいらっしゃらないので」と言ってくれました。

暗いので足元に気をつけてと案内された夜のお庭は、ほのかな灯りと陰影がとても印象的。
この古民家にも数年前までは実際に人が住んでいたのだそうです。
また、案内してくれた方が東京から通っていること、実は私たちと同じ区内に住んでいることも発覚し、いいものを見せていただいた上になんとも楽しい時間となりました。
食事が遅くて得をしたと思ったのは初めてかもしれません(笑)

庭の片隅には紫陽花も咲いていました。
昼間も散策の道すがらあちこちで紫陽花を見かけましたが、鎌倉では東京より少し早めに咲き始めるみたいですね。

落ち着いた静かな空間で、おいしいものを程よい量でいただける、とても素敵なお店でした。
ここはぜひまた再訪したいです。

帰りは海からではなく、素直に最短距離を行きます(笑)
住宅地を抜けて通りを曲がり、若宮大路の途中にある一の鳥居を改めて眺めながら、鎌倉駅の方へ。
初夏の夜風に吹かれ、食後のいい散歩になりました。

日中は人や車で賑わっていた駅前の交差点もこの時間になると閑散としていて、何だか新鮮な眺めです。
からすみ蕎麦 月と松
https://whaves.co.jp/tsukitomatsu/

ホテルのある鎌倉駅前から海岸まで、若宮大路をまっすぐ南下。
途中にあった食品市場がいい雰囲気で、魚介類を焼く香ばしい匂いも漂っていました。

海に出る前に若宮大路から左に入るのがお店への最短距離ですが、鎌倉の海も久々だから海回りで行こうと、15分ほど歩いて到達した材木座の海岸。
この時まだ6月初旬だったので、夏に向けて海の家を作っているようにも見えます。
夕方の海っていいよねーと何となくエモーショナルな気分になったところで、そこから店への道順を見失い、軽く迷子状態に(笑)

Google Mapの助けを借りて何とか辿り着いた住宅地の一角。

お店の方が出てきて声をかけてくれました。
予約の時間を過ぎてしまい申し訳なかったです。

お店は築100年の古民家。
玄関で靴を脱いで中に入り、廊下を進むと、縁側越しに庭を望む客間にテーブルと椅子が並んでいました。

5、6席のテーブルに私たちを含めて3組、他の個室にも数名のお客さんが入っているようです。
BGMなどはなくとても静かな空間。

この日はお店の基本メニュー「お料理とからすみ蕎麦のショートコース」を予約していました。
先付に出してくれたのは、豆皿のちりめん山椒。

日本酒党の夫は、メニューには載っていないが今のおすすめということで、イリヤソントンをお洒落な酒器で。
どういう字を書くんだろうと思っていたら「IL Y A 100 ANS(フランス語で「百年前」の意味)」でした。
長野の小布施ワイナリーが厳冬期の数週間限定で作っている日本酒だそうです。

季節の料理1皿目は、小鮎とうるかの塩辛のリゾット、たで酢添え。
焼いたそら豆とたでの葉が添えられていて、「苦いですけどお好みで葉っぱも食べられます」とのこと。
塩辛はリゾットにほんの少し加えられた風味のような感じでした。
そら豆もさっくり香ばしくて美味。

2皿目は、穴子の天ぷらと新玉ねぎの擦り流し、真鯛の出汁。
年に二度ある穴子の旬のひとつで、梅雨穴子と呼ばれるそうです。
上品な薄味で、素材の味が引き立っていました。

ショートコースはこのあとからすみ蕎麦なのですが、もう少しつまみたい夫が平目の昆布締めを追加。
見た目はよく見る昆布締めとは違いますが、これも昆布の旨みがしっかり効いていておいしかったです。

からすみ蕎麦の前に、ボラの卵巣を仕入れ自家製で仕立てた1ヶ月もののからすみを見せてくれました。
蕎麦に使われているのは3ヶ月もので、これより熟成が進みねっとりとしたチーズのような味わいが楽しめるとのことで、期待も膨らみます。

そしてメインのからすみ蕎麦。
蕎麦には出汁が絡めてあるので、このままからすみと混ぜていただきます。
からすみ蕎麦と聞いてあまりピンと来ていなかった夫も「これはうまいな」と絶賛。
思ったより量があったので、品数の少ないショートコースでも、ちょっと飲んで締めるには程よい感じでした。
なお、基本はからすみ蕎麦ですが「チーズと生ハムの蕎麦」「はまぐり蕎麦」に変更することも可能です。

蕎麦湯は、柚子入りの出汁で割った状態で出してくれました。

最後にほうじ茶。
希望すればデザートも頼めます。

いつものようにのんびり食事をしていたら閉店の20時が迫り、いつの間にか私たちが最後の客に。
そろそろ出ないとね、と会計を済ませつつ、建物が素敵なので写真を撮らせてもらっていたら、お店の方が「庭をご案内しましょうか?普段は駄目なんですけど、今他のお客様がいらっしゃらないので」と言ってくれました。

暗いので足元に気をつけてと案内された夜のお庭は、ほのかな灯りと陰影がとても印象的。
この古民家にも数年前までは実際に人が住んでいたのだそうです。
また、案内してくれた方が東京から通っていること、実は私たちと同じ区内に住んでいることも発覚し、いいものを見せていただいた上になんとも楽しい時間となりました。
食事が遅くて得をしたと思ったのは初めてかもしれません(笑)

庭の片隅には紫陽花も咲いていました。
昼間も散策の道すがらあちこちで紫陽花を見かけましたが、鎌倉では東京より少し早めに咲き始めるみたいですね。

落ち着いた静かな空間で、おいしいものを程よい量でいただける、とても素敵なお店でした。
ここはぜひまた再訪したいです。

帰りは海からではなく、素直に最短距離を行きます(笑)
住宅地を抜けて通りを曲がり、若宮大路の途中にある一の鳥居を改めて眺めながら、鎌倉駅の方へ。
初夏の夜風に吹かれ、食後のいい散歩になりました。

日中は人や車で賑わっていた駅前の交差点もこの時間になると閑散としていて、何だか新鮮な眺めです。
からすみ蕎麦 月と松
https://whaves.co.jp/tsukitomatsu/
- category:2023.06 鎌倉
- No
- 438
- Date
- 2023.07.02 Sun
ホテルメトロポリタン鎌倉
6月初旬の鎌倉旅、宿泊は鎌倉駅近くに2020年に開業したホテルメトロポリタンです。
鎌倉は混雑の割に宿泊施設が少ないなぁと思っていたので、こんな便利な場所に新しいホテルができたなら行かなくちゃ、という謎の使命感で泊まりにきました(笑)

鎌倉駅前のロータリーから若宮大路に出て信号を渡ると、すぐ左手にホテルの外観が見えます。

1階がMUJI.comとCafe&Meal MUJIになっていて、朝食はこのCafeでとるようです。
無印良品は自前でホテルもやっているのに、他のホテルブランドとのコラボもするのは面白いなと思いました。

駐車場やホテルの入口は、建物の左サイドの奥まったところにありました。
街並みに馴染むように、あまり目立たない感じにしたのかもしれません。

エントランスの自動ドアを入って奥に進むと、2階のロビーに上がるエレベーターホール。
ロビーを見上げる吹き抜けの中庭がナチュラルな感じで素敵です。

ロビーはシンプルで落ち着く感じのインテリア。
どことなく無印っぽい印象もありますね。

荷物を預かってもらおうとしたら、お昼過ぎでしたがもう部屋の準備ができているとのことで、すぐにチェックインできました。
カードキーを受け取って部屋に向かいます。

部屋はプレミアムコーナーダブルで、4階の角部屋でした。
ドアから入ると廊下の突き当たりに大きな窓が。

奥にあるベッドルームは、部屋の二面がほぼ全部ガラス窓という圧倒的な開放感。

窓側には少し段差のあるリビングスペースがあり、思ったより余裕のある作りでした。

壁にはテレビとカウンターキャビネット。

ライトやカーテンのスイッチはベッドの両サイドにありました。
このソファもエキストラベッドになるのかもしれません。

カーテンを開けるとこんな感じです。
もはや宙に浮いているかのような(笑)

二の鳥居が目の前で、なかなかの眺めでした。
ただ日当たりが良すぎて暑くなってしまうので、景色を見つつ日よけのカーテンは閉めつつと手動でこまごまと調整(笑)

壁側のキャビネットにはエスプレッソマシン。
どうして椅子が置かれているのかと思ったら、引き出しに折りたたみ式の鏡が入っていて、ドレッサーを兼ねているようです。

キャビネの引き出しにはマグカップやお茶類。
グラスは夫が早々に持ち出したので1個しか写っていませんが(笑)

その下には電気ケトルやワイングラスなど。

廊下を玄関ドアの方に戻ると、バスエリアの入口があります。
こちらも突き当たりは白いスクリーン越しに明かり取りの窓があり、とても明るいです。

引き戸を開けて入った左手にはトイレ。

右手はクローゼット。

スリッパが色分けされているのはありそうでなかなかなく、わかりやすくていいなと思いました。

奥の洗面台はダブルベーシン。
シンプルで必要十分、何よりスペースが広々としていて使いやすかったです。
ふと、窓の向こうはどうなってるのかなと思って横のロールスクリーンを上げてみたら、窓自体が白い曇りガラスになっていて、上げても下げても見た目はほぼ同じでした(笑)
ただ、スクリーンがないと直射日光で夏は暑いのかもしれません。

引き出しのアメニティは実用にこだわったセレクトで、足や目の疲れを癒すアイテムに優しさを感じました。
鎌倉はよく歩きますからね。

バスルームも洗い場に椅子があったりして、日本人には使いやすく、こちらも広々としています。

そしてバスタブの向こうに見える坪庭のようなスペース。
この部屋は全体的にバスエリアが充実していていいですね。

そして、チェックインの時にフロントの方がくれた予約特典のグッズ。
鎌倉ビールとおつまみのナッツ、そしてゴールド配合の基礎化粧品セット。
でも、化粧品のセットは洗面台の引き出しにも同じものが2人分入っていたので、あれ?と思ったり(笑)

鎌倉ビールは、夕食に出かける前に夫がおいしくいただきました。

食事をして戻ってきた時の、ホテル1階の中庭。
夜もさりげなくライトアップされていてきれいです。

フロントの奥に喫煙室があるので、出入りのたびに夫の一服をロビーで待つのがルーティン。
喫煙所は減る一方だし身体にもいいことないし値上がりはするし、そろそろ煙草やめればいいのにと思ってしまいますが(笑)
このロビーにはコーヒーマシンが置いてあって、ソファでくつろいだり部屋に持って帰ったりできるのもよかったです。

翌朝の朝食。
通常は道路側の入口からしか入れないCafe&Meal MUJIですが、ホテルの朝食時間帯だけは1階のエレベーターホールから直接アクセスできるようになっていました。
朝食は3種類からメインを選び、それ以外のサラダやドリンクなどをカウンターから選ぶハーフブッフェです。

夫は2種類のあいがけカレー。
無印のバターチキンカレーと、その日のおすすめカレーだそうです。
おすすめが何だったのかは気にしてなかったのでよくわからんとのこと(笑)

私はアメリカンブレックファストを選びました。
スパニッシュオムレツと鎌倉ハムのソーセージ。
他に選択肢として鯵の干物と豚汁の和定食もあり、隣のテーブルを横目で見たらそれもおいしそうでした。

あとはそれぞれ好きなものをもらってきて、朝からまあまあお腹いっぱい。
学生の頃から無印ヘビーユーザーの私には、カジュアルで気負わず居心地のいい空間でした。

朝食を食べたら早々に出かけないと、日曜日なんてあちこちまた混んでしまうとわかっていながら、何だかもったいなくて部屋でそこそこのんびり過ごしてしまいました。
まあ、いつものことですが(笑)
今回は若宮大路側でしたが、中庭に面した部屋もお篭り気分でくつろげそうですね。
鎌倉で宿泊するならまたここに来ようと思います。
ホテルメトロポリタン鎌倉
https://kamakura.metropolitan.jp
鎌倉は混雑の割に宿泊施設が少ないなぁと思っていたので、こんな便利な場所に新しいホテルができたなら行かなくちゃ、という謎の使命感で泊まりにきました(笑)

鎌倉駅前のロータリーから若宮大路に出て信号を渡ると、すぐ左手にホテルの外観が見えます。

1階がMUJI.comとCafe&Meal MUJIになっていて、朝食はこのCafeでとるようです。
無印良品は自前でホテルもやっているのに、他のホテルブランドとのコラボもするのは面白いなと思いました。

駐車場やホテルの入口は、建物の左サイドの奥まったところにありました。
街並みに馴染むように、あまり目立たない感じにしたのかもしれません。

エントランスの自動ドアを入って奥に進むと、2階のロビーに上がるエレベーターホール。
ロビーを見上げる吹き抜けの中庭がナチュラルな感じで素敵です。

ロビーはシンプルで落ち着く感じのインテリア。
どことなく無印っぽい印象もありますね。

荷物を預かってもらおうとしたら、お昼過ぎでしたがもう部屋の準備ができているとのことで、すぐにチェックインできました。
カードキーを受け取って部屋に向かいます。

部屋はプレミアムコーナーダブルで、4階の角部屋でした。
ドアから入ると廊下の突き当たりに大きな窓が。

奥にあるベッドルームは、部屋の二面がほぼ全部ガラス窓という圧倒的な開放感。

窓側には少し段差のあるリビングスペースがあり、思ったより余裕のある作りでした。

壁にはテレビとカウンターキャビネット。

ライトやカーテンのスイッチはベッドの両サイドにありました。
このソファもエキストラベッドになるのかもしれません。

カーテンを開けるとこんな感じです。
もはや宙に浮いているかのような(笑)

二の鳥居が目の前で、なかなかの眺めでした。
ただ日当たりが良すぎて暑くなってしまうので、景色を見つつ日よけのカーテンは閉めつつと手動でこまごまと調整(笑)

壁側のキャビネットにはエスプレッソマシン。
どうして椅子が置かれているのかと思ったら、引き出しに折りたたみ式の鏡が入っていて、ドレッサーを兼ねているようです。

キャビネの引き出しにはマグカップやお茶類。
グラスは夫が早々に持ち出したので1個しか写っていませんが(笑)

その下には電気ケトルやワイングラスなど。

廊下を玄関ドアの方に戻ると、バスエリアの入口があります。
こちらも突き当たりは白いスクリーン越しに明かり取りの窓があり、とても明るいです。

引き戸を開けて入った左手にはトイレ。

右手はクローゼット。

スリッパが色分けされているのはありそうでなかなかなく、わかりやすくていいなと思いました。

奥の洗面台はダブルベーシン。
シンプルで必要十分、何よりスペースが広々としていて使いやすかったです。
ふと、窓の向こうはどうなってるのかなと思って横のロールスクリーンを上げてみたら、窓自体が白い曇りガラスになっていて、上げても下げても見た目はほぼ同じでした(笑)
ただ、スクリーンがないと直射日光で夏は暑いのかもしれません。

引き出しのアメニティは実用にこだわったセレクトで、足や目の疲れを癒すアイテムに優しさを感じました。
鎌倉はよく歩きますからね。

バスルームも洗い場に椅子があったりして、日本人には使いやすく、こちらも広々としています。

そしてバスタブの向こうに見える坪庭のようなスペース。
この部屋は全体的にバスエリアが充実していていいですね。

そして、チェックインの時にフロントの方がくれた予約特典のグッズ。
鎌倉ビールとおつまみのナッツ、そしてゴールド配合の基礎化粧品セット。
でも、化粧品のセットは洗面台の引き出しにも同じものが2人分入っていたので、あれ?と思ったり(笑)

鎌倉ビールは、夕食に出かける前に夫がおいしくいただきました。

食事をして戻ってきた時の、ホテル1階の中庭。
夜もさりげなくライトアップされていてきれいです。

フロントの奥に喫煙室があるので、出入りのたびに夫の一服をロビーで待つのがルーティン。
喫煙所は減る一方だし身体にもいいことないし値上がりはするし、そろそろ煙草やめればいいのにと思ってしまいますが(笑)
このロビーにはコーヒーマシンが置いてあって、ソファでくつろいだり部屋に持って帰ったりできるのもよかったです。

翌朝の朝食。
通常は道路側の入口からしか入れないCafe&Meal MUJIですが、ホテルの朝食時間帯だけは1階のエレベーターホールから直接アクセスできるようになっていました。
朝食は3種類からメインを選び、それ以外のサラダやドリンクなどをカウンターから選ぶハーフブッフェです。

夫は2種類のあいがけカレー。
無印のバターチキンカレーと、その日のおすすめカレーだそうです。
おすすめが何だったのかは気にしてなかったのでよくわからんとのこと(笑)

私はアメリカンブレックファストを選びました。
スパニッシュオムレツと鎌倉ハムのソーセージ。
他に選択肢として鯵の干物と豚汁の和定食もあり、隣のテーブルを横目で見たらそれもおいしそうでした。

あとはそれぞれ好きなものをもらってきて、朝からまあまあお腹いっぱい。
学生の頃から無印ヘビーユーザーの私には、カジュアルで気負わず居心地のいい空間でした。

朝食を食べたら早々に出かけないと、日曜日なんてあちこちまた混んでしまうとわかっていながら、何だかもったいなくて部屋でそこそこのんびり過ごしてしまいました。
まあ、いつものことですが(笑)
今回は若宮大路側でしたが、中庭に面した部屋もお篭り気分でくつろげそうですね。
鎌倉で宿泊するならまたここに来ようと思います。
ホテルメトロポリタン鎌倉
https://kamakura.metropolitan.jp
- category:2023.06 鎌倉